からだのふしぎ

炭水化物(主に糖)の話

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お腹がすくのは、炭水化物を摂取しているからなのだそうだ。
 
炭水化物の多い食事をすると急速に血糖値が上昇する。
それによって、膵臓から「インスリン」というホルモンが分泌される。
インスリンには血糖値を下げる働きがある。
炭水化物の多い食事をとると、インスリンもその分多く分泌される。
 
大量に分泌されたインスリンは血糖値を下げてくれるが
その時に脳が空腹を感じるのだそうだ。
空腹を感じるのは「脳」なのだ。胃ではなくて。
 
あと、肝臓のグリコーゲン貯蔵量も関係しているらしい。
炭水化物は、からだの中に入るとブドウ糖として吸収され
さらにグリコーゲンとなって肝臓に貯蔵される。
 
炭水化物を食べることで肝臓のグリコーゲンがいっぱいになり
余ってくると脂肪がつくられる。
食後6〜12時間経って肝臓のグリコーゲンが減ってくると
脂肪を作り続けてエネルギーを蓄えようとして炭水化物を欲する、
つまり「お腹がすく」ようにできているのだそうだ。
肝臓のグリコーゲンの貯蔵量が満タンから底をつくところまで減った時に
強い空腹感を感じるのだそうな。
 
お腹がすくというのは
実際に胃が空っぽになったからというわけではないのだな。
 
 
 
 
糖質制限という言葉を、そこここで見聞きするようになった。
ずいぶん前からあったのだろうけれど、
私自身の関心が加わり、本当によく見かける。
 
ダイエット目的の方もいれば、病気治癒が目的の方もいる。
 
がん細胞は糖質をエネルギーに、通常の細胞の数倍もはやく増殖すると聞き、
糖質を極力制限してその分のエネルギーを脂質に置き換えるケトン食
(1日の摂取量、炭水化物50g、たんぱく質60g、脂質120g)
を栄養表示と計算アプリを使って続けた。
 
最初の1ヶ月でストンと5kgは落ちた。
(その後、抗がん剤の副作用で食べられなくてさらに減ったが、
この5kgは食事制限によるものだ)
がんに糖をやってなるものかという気持ちだったのでがんばれたが、
甘いものの誘惑はきつかった。
 
病気でなければここまでする必要はないと思う。
 
けれども、糖はおそらく多くの人が摂りすぎで、
体調不良の多くは、おそらく糖の摂りすぎに由来している。
 
花粉症などは、おやつを断つだけで改善される例は多い。
不眠症やうつ、またアトピーやアレルギー疾患なども、
糖質を制限することで改善される例が多々ある。
 
 
からだとして本来、1日に必要な炭水化物は50g程度。多くても80gだ。
(炭水化物とは、糖質と食物繊維をあわせたものをいう)
 
ちなみに、炊いた白米100gで糖質36.8g、食物繊維0.3gである。
(コンビニのおにぎり一個で平均40gである)
ポテトチップス100gで糖質50.5g、食物繊維4.2g。
大福もち100gで糖質50.3g、食物繊維2.5gである。
 
きゃー⚡️⚡️
 
どれほどの糖質を日頃摂取しているのか
あらためて、表示を見るとおそろしいことになる。
 
 
甘いものはしあわせを呼ぶ。
甘いものはやめられない。
甘いものが食べたくてたまらない。
甘いものを食べないとイライラする。
あのしあわせをもう一度。
…こう感じることは、実はもう立派な中毒症状
といっても過言ではない。
 
炭水化物にはものごとを感情と結びつけて記憶させる作用があるという。
炭水化物を獲得して自然界を生き延びてきたという人間の記憶が
糖質の依存を起こしているのだそうな。
 
確かに、食べ物を欲するとは、記憶によるものなのだなぁと
制限をしてみてあらためて思う。
 
無性に食べたくてしょうがないと思ったものは、
確かにすべて記憶の中に美味しいもの、すべて炭水化物のかたまりだった。
 
 
 
 
ただ、単純に糖質制限だけをするのは本当に危険。
糖質はある程度はからだにとって必要なもの。
それを極端に減らしすぎてしまうと
からだは筋肉を分解して糖をつくろうとする(糖新生という)。
そんなことを繰り返しているとからだがボロボロになる。
 
(炭水化物を減らした分、脂質で補う必要あり。
簡単にいうと、からだを動かす主要エネルギー源を
糖質から脂質に変更するのが、ケトン食)
 
私もケトン食を始めてながらく動悸がひどかった。
一応、医師の指導のもとだったので相談することができていたが
病気治癒が目的で厳密にやりたい人は注意が必要。
 
 
 
 
昨日は、脂質の勉強会に参加したのだ。
 
酸化、糖化からつながる炎症の話もあらためてしていきたいし
ココナッツオイルなど、ココナッツ製品をつかった料理やおやつは、
糖質を控えられる上に本当においしい
ということがなにより。