食事療法

ケトン食の実践

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3月7日にがんであることを診断された私は
その夜から、食事療法をうけることを決め
指導してくださる先生に連絡をとることをてらじんにお願いした。

ひとまずは、炭水化物の代表であるご飯、パン、麺類は食べないことにした。
先生から指導を受ける前であるし、まったくの我流で。
しばらくは、お腹がすくことはなくとも、からだがだるくて頭もくらくら。
これまで糖代謝でエネルギーもらってきたということを痛切に感じることとなった。

3月11日に指導医の畠山先生と顔合わせ。
いきなり糖を制限したら、動悸もフラフラもそりゃ当然と先生から。
知識ないままだと危険。
糖を絶ったなら、補う脂質、中鎖脂肪酸のオイルが必要とのお話。

先生が指導している食事療法の内容は、こんな感じ。

https://www.karadane.jp/articles/entry/news/006370/

他の先生が提唱しているケトン食とはまた一線を画している。
(ダイエットと銘打たれているが、先生が適応させたいのはがん治療だそうな)

私の場合は、ダイエットではなく治療なのでカロリーを制限することが目的ではなく
糖質制限にタンパク質量重視、そしてMCTオイル、
亜麻仁油をしっかり摂ることに重心がおかれる。

MCTオイルのMTCとは、Medium Chain Triglyceride、
日本語で中鎖脂肪酸のことである。

ココナッツオイルには60%の中鎖脂肪酸が含まれるとされるが、
それを精製して100%にしたものがMCTオイル。
代謝までの経路が他のオイルと異なり、エネルギーになるまでの時間は
一般的な油の4〜5倍と圧倒的に早いそうだ。
吸収・分解が早く、脂肪として蓄積されにくい。摂取したら速攻で分解される。
MCTオイルは摂取後すぐにエネルギーとして使われはじめる。
つまり、からだは即脂肪燃焼モードになる。
しっかり糖質制限をすることにより
「脂肪を燃焼させてケトン体として使える状態(ケトーシス状態)を復活させる」
ことがケトン体をエネルギーとしてゆく条件である。

ケトーシス状態を作るには、夜だけ炭水化物を抜くなどの
中途半端な糖質制限ではできない。

約2週間はみっちり糖質を最低限にした食事に変える。
畠山先生の場合は、カリウム摂取のための野菜ジュースを飲むことが条件になっており
1日2回の野菜ジュースで約30gの糖質は摂っている。

人間はタンパク質からブドウ糖を作り出すことができるそうだ。
これを糖新生という。
糖新生は、血糖値(=ブドウ糖の量)を維持するために
肝臓でブドウ糖を作り出すシステムであり
糖新生のために、ストックされているエネルギー源が、体脂肪。
絶食しても人は水さえあれば一ヶ月は生き延びられるといわれているのは、
体に蓄積されている体脂肪を使って、ブドウ糖などのエネルギー源を作り出す、
この糖新生のシステムがあるからだそうだ。
そして、糖質制限を行った状態であれば、肝臓で糖新生が活発になればなるほど、
ケトン体が多く合成されると考えられるそうだ。

(糖質制限をしても低血糖にはならないし、ケトン体が多く合成されることも事実。
とりあえず、肝臓が都合の良いように
糖新生とケトン体合成をしてくれているのでしょうね)

http://isoguna.net/2016/10/29/toshinseketone/

 

ケトン体が出ているのかどうかを確認するのは、ウロペーパー。

普通には売られてないみたい。薬局とかでは扱っているのかな。
(取り寄せになるんだとは思うけれど…)

 

これは、ある日の食事内容。
アプリでおおよその成分が出せる。
スマホと連動→

http://www.myfitnesspal.jp/

 

 

( 

 

この日は、ファミマで「お、新製品だ」と見つけたサラダチキン柚子胡椒味
を買って帰ったが、柚子胡椒味がおもいのほか他の味と比べても塩分が高く、
その後のナトリウム量の調整に苦心。

夕食の豚肉は、味付けなしで食べるなど。
でも、塩なしでももはや豚肉の旨味を感じるだけでおいしくいただけるもんだ。

(食事療法をはじめた最初の頃は、食事はコンビニの惣菜にしてくださいと言われた。
コンビニの惣菜にはほとんどの商品に成分表示の記載があるので、
一日の摂取成分が計算しやすい。
おおよその目安が分かるまでは、コンビニ食を続けた。
ファミマの惣菜も意外とあなどれないと思った。
焼き魚はセブンもファミマもおいしかった。
やはりコンビニの二代巨塔はさすがである。
でも、続けてゆくとどれも塩味がきつく感じられるようになった。)

 

野菜類、特に根菜類は思う以上に糖類が高いので注意。
あと豆もからだによさそうだが、糖類が高い。摂っていいのは大豆のみ。
肉や魚には制限なしだが、調味料に注意。
基本的には塩味。胡椒やレモンをかけるなどしてカバー。
小腹が減ったら、6Pチーズを二個ぐらいまでなら0K。
あとはナッツ(特にくるみ)。とはいえ、食べ過ぎ注意。

糖質制限というと何を食べるの?食べるものないじゃないと言われるけれど
制限しはじめると食欲が薄まるので、
あれ食べたいこれ食べたいはほとんどなくなる。

ただ、記憶にあるものの声はでかい。
私の場合は、おはぎ、大福、たこ焼き。
あれだけ飲んでいたビールの声はなし。
糖質は中毒性があるというのは本当だと思う。
私はがん治療なのでその声を振り切れるが、ダイエットだけだとその誘惑を断ち切るのは
相当な精神力が必要だろうと思われる。

糖質を制限し始めて一週間は結構つらいかもしれない。
私はつらかった。
甘いものが食べられなくてつらいというより、ふらふらして栄養足りてない
(実際は、糖質足りてないというエネルギー不足)から。
それと、MCTオイルは消化吸収が早く、
そのまま飲んだり一回分の摂取量が多すぎると下痢を起こす。

そのために、サプリメントのレシチンをオイル摂取の15分前に摂る。
とはいえ、それでもやはり一週間ぐらいは必ずといっていいほど下痢をした。
一週間ぐらい経てば、慣れてくる。今は下痢はない。
下痢はないが、時折そこはかとなく不安な感じに襲わわれることは未だに時々ある。
からだからブルージーになる、おもしろいといえばおもしろい経験。
からだはそのままこころであるという実感。

亜麻仁油もMCTオイルも、高熱、酸化に注意。
特に亜麻仁油は開封してから二週間以内に使い切るよう言われた。
(加熱や直射日光による高温下では特に要注意で、
急速にトランス脂肪酸の含有率が高められる)
あとは、メーカーによって品質にバラツキがあるそうなので注意。
NIPPNのものがおすすめ。

MCTオイルはこれ。

(重い糖尿病や肝臓病を患ってる人はMCTオイルを摂らない方がいい
とされているので医師に相談すべし)

先生からの指導をいただいて一ヶ月ちょっと。
先生とのやりとりに困ったこともあったが、今は心強く感じている。