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昨日は外来受診日。

2日前にMRI画像を撮影し、昨日午前中にCT。
画像でもって、手術の可否が判定される。

体感としても、先月下旬から便の出方がまるで違っていて
腸壁への圧迫がなくなったためだろうと受け取っている。
ひさしぶりのするりと便が出る快感。
あたりまえのようでいて、あたりまえではない
腸がはたらいてくれていることをしみじみありがたく思っている。

実際、画像で比較してもずいぶんと患部は縮小しており
腫瘍マーカーの数値も、正常値の範囲内と落ち着いた。
治療の効果が顕著にあらわれていて、ホッとしている。

原発巣は子宮。
そして、卵巣、腹膜播種とがんはひろがっている。
私のスデージは4Bだと診断されている。

ステージ4というと、末期と思われるだろうし
がんのことをあまり知らない多くの人は、ステージ4と聞いただけで
押し黙ってしまうことだろう。
なので、誰にも言わずにいた。

私もはじめは、「いつまで生きられるんだろう」と思ったりした。
がんに関する情報を得るたびに気持ちが重くなった。

けれども、がんができる部位によっても
また同じがんで、同じステージであっても
ひとりひとり違うということがわかってきた。

5年生存率も調べればすぐに出てくるが
この数字はたくさんの人の結果を集計したもので
大きなばらつきがある。

だから、ステージ4であっても、端的に末期とは言えない。

今のところ、治療は順調にすすんている。
でも、よくなっているからといって油断しないでいきたい。
よくなかったからといって元の日々に戻ると
またあっという間にがん細胞が優位になる。
綱渡り。
ちからを抜きつつ、両腕広げて綱の上を歩いてゆくような感覚。
生きていることをヒリヒリ感じながら、一日一日をすごしていく。

7月中での手術を希望していたが、ちょうどいい日に空きがないとのこと。
無理に入れようとすることもできるが
長い手術の後でもあるし、万全の体制でということを考えると
8月のほうがいいと主治医は言う。
思い通りにはいかないが、これは私がそうしたいと決めることではないと思っている。
日程的なことは、流れに任せる。

今日は小林麻央さんの訃報を聞いた。
実際に会ったことはないけれど、彼女のうつくしくてしなやかなちからを
わけてもらえている気がしている。