ことば

わたしを「わたし」たらしめるもの

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行くならば、一週間ぐらい滞在したい。
けれども、なかなかまとまった空きを確保できず
前回の滞在からあっという間に半年。

今回も、ようやく行けると思ったら
まさかの手術日前倒しで、2泊3日の短い滞在。
会う約束をしていた人たちに、キャンセルの知らせを送るのは辛かった。

ぎゅっと短い滞在になってしまったけれど
久しぶりに訪れた場所はどこも思い出がつまっており
引き出しの中にあった記憶がひろがった。

街中にある、人々からの関西弁に気持ちが緩んだ。
ああ、ここで生まれ育ったなと思う。

一番大きな目的は実家に帰ること。
顔見せることができて、家族にもすこし安心してもらえた。
母が作って帰りにもたせてくれたお弁当。おいしかった。
ああ、これこれ、これで大きくなったなぁと思い出す味。

京都、大阪を離れて数年が経ち、私が私となった素が見えた時間でもあった。

あたまの中では
ことばがたくさん浮かぶ
書きとどめておきたいこともあるけれど
雲のように流れていってしまう

これまで書いてきたことは
だいたい見てほしい人がいて
その人に向けて書いたことだったなと思い出す

元気ですかと問うように
また書き出す

私が書き出す言葉は
出し殻のようになった
掬われなかった想いよ
なつかしく開く時が
またくるようだ
何年も何年も生きていると
こんなふうに変化するとは思っていなかったものとして