抗がん剤治療

第一回目抗がん剤治療開始 その経過

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4月5日
抗がん剤投与
4月6日・1日目
夕方から味覚に変化を感じる。なにか苦いような感じ。
4月7日・2日目
気持ち悪さがある。食欲なし。病院食はやめて、下のコンビニで買った納豆とチーズ。
オイルドリンクも飲めず。
4月8日・3日目
退院。少しお腹がすいた気がして、スープカレー屋に寄る。ほとんど食べられず。おいしくない。
4月9日・4日目
ガムラン演奏会+影絵。だるいのと眠いのとで起きていられず、ずっと寝ていた。
6時過ぎに帰宅して翌朝まで寝続ける。
4月10日・5日目
起き抜けから腰が痛い。
朝起きて野菜ジュースを飲むが、もどす。気持ち悪い。何も食べたくない。起きていられない。
夜、ようやく煎じの薬届く。煎じを飲むことで気持ち悪さが少しラクになる。
4月11日・6日目 
吐気はおさまっているが、胃の辺りが痛い。
腰の痛みから病院で処方されたロキソプロフェンとレパミピドを飲むが、食事療法のH先生からすぐに飲むのをやめるよう言われ、勝手なことするなと怒られる。病院で処方された薬のことを伝えていなかったせい。基本的に、何を食べているか、何を飲んでいるか、薬を含めて教えて頂かないと指導のしようがない、間違いを勝手にするのは、自己責任でお願いしますとな。・・・泣ける。
4月12日・7日目
煎じのおかげか、比較的調子がよく、起きていられて、動けている。調子に乗って、友人と会う。いわゆる旨み成分がエグミに変わり、何を食べてもおいしくない。
4月13日・8日目
病院へ。白血球値が下がりすぎているため、GCSF製剤を皮下注射。病院に行くのに体力使ってヘトヘト。頭痛。レタスが食べたくて、レタス購入。食べたいという気持ちが出てきたのは大きいこと。頭痛ひどい。
4月14日・9日目
食欲は少し出てきたが、腹部が張って痛く、前かがみでないと歩けない。レタスだと食べられる感じなので、レタスで巻いてなにかを食べる。
4月15日・10日目
下腹部奥の痛み。生理痛とは違うが重い痛み。ガスが出ない時の痛さに近い痛み。指の皮が固くなって来ている。特に右手親指先はタコのように一部が固くなっている。下痢が続くので、夜はおかゆ食べるよう指示を受ける。熱が出たら連絡するようにと病院から言われている。
37.5℃を超えた時があって、うわまずい救急車で入院かーやだやだと焦った。焦るとじわりと汗が出た。食事療法始めてから体温が36℃台後半になっていることを入院して知った。体温計も今まで電池切れだった。気にしてるからこまめに計り、くよくよして泣いたりした。
4月16日・11日目
指の皮むけは、トランス脂肪酸の影響もあるとのこと。朝食後、排便。はげしい痛みを伴う難産。たまっていたとおぼしきヘドロ排出。ずっとあった腹部のはり、痛みがずいぶんらくになるが、まだ重さは残る。おかずからはあまり脂肪をたくさん取らないようにとの指導。車に乗って光が丘まででかけるぐらいには調子が出る。焼き鳥を買って帰り、夕食とする。抜け毛、確実に増えてる。
4月17日・12日目
腹痛でほとんど眠れず。筋腫が腸壁を圧迫している様を先日の内視鏡検査でも確認したが、抗がん剤治療のあと、かすかな生理痛のような痛みが続いており、便通が滞る事でさらに痛みが増幅するのではないかと考えたりした。病院へ。白血球値はひとまず上昇。肝機能落ちてる。CRP値からどこかで炎症が起きているとも。とにかく熱が出たら連絡するようにとのこと。
4月18日・13日目
数日前から抜け毛が多くなっていたが、この日一気に6割ぐらい抜ける。硬化していた手指の皮がふやけて大きくむけてきた。
4月19日・14日目
食事療法で大切なことは、癌をたたくことよりも、正常な組織を作り続けることとの話。「アトピー性皮膚炎などは、正常な皮膚を作るだけで、簡単に治る。(症状は良くなる)今回、抗がん剤で、正常な細胞が大量に破壊されたので、いかに早く正常な細胞を再生するかが課題。ケトン体をある程度維持しながら、(注:ケトン体は、高すぎても良くない)タンパク質は一日50g以上摂取したほうが良い。(通常のダイエットだと、タンパク質は一日30~50g)」腹痛と頭痛(腹痛と連動している感じ)と味覚に違和が残ることで、食欲もあまりわかない状態だが、がんばって食べねば。
4月20日・15日目
一番つらいのは腹痛。排便が終わればひとまずはおさまりまるが、その前が泣けるほど。今までに経験のないような種類の痛み。うずきながらも鮮烈。排便に伴う痛みがあったときに、頭痛がくる。歩くのもお腹に響くのでゆっくりしか歩けない。日々スローモーで、これはすっかり老人。手指の先、爪の周りの皮がまだらにむける。
4月21日・16日目
練馬総合病院の漢方医と相談、構成生薬を少し調整してもらう。乾生姜を抜いて、ひね生姜を親指大に。
4月22日・17日目
乾生姜から生生姜に変わった影響からかどうかはわからないが、お腹の痛みがかなりマシ。今日は「読書と対話の会」があるが、この調子だと問題なく過ごせそう。(一昨日あたりは、お腹が痛くなったらいやだな、無事できるんだろうかということも考えていた)痛いのは痛いが、排便前、トイレへ向かうまでの悶絶するような痛みがかなり抑えられた気がする。朝も、おなかの痛みで目覚めるのではなく、目覚ましタイマーで目覚める。食事指導の面でレッドカード。「バター炒めは、怖くてお勧めできない」。左の鼠蹊部あたりがじわじわと痛む、卵巣が腫れているような感覚、足もむくんでいる感じを伝えると「食べているからだ」と。脂肪の種類、1日の摂取量は、ω3 10〜15g 、ω6 15〜20g くらい。トランス脂肪酸は、摂取しない。他は、MCTオイルで。
4月23日・18日目
21日から23日にかけてふつうに食事が摂れるようになったよろこびもあり、少し食べ過ぎ傾向にあった。「身体の具合と食事を対比して考えると、癌が痛くて 炎症を起こすのは、炭水化物の摂り過ぎ。80g→50gに減らすこと。タンパク質は、髪の毛の生え具合などがしっかりしていれば70→50〜60gくらいでよい。味付けに、酒 醤油 みりん などは使わない。油で炒めものをするのも、やめた方がよい。仕方なく炒めるときは、MCTオイルを使って蒸し焼きで」という指導。気持ち悪さもあって(オイルという言葉の響きだけでも)、オイルドリンクの摂取は夜だけになっていたことについて「オイルは、毎食 飲みます。夜だけ飲んでも、癌にそれほど効きません」。
ケトン体を測定するのは毎朝でなくともいいと聞いていたような気がしていて、測ってなかったことについて「いい加減で良ければ、尿ケトン体を測らなくても良いです。ちゃんと食事療法するためには、測る方が良いです。抗ガン剤治療前の、食事はもう忘れましたか?」。あまりにストレートな警告カードに泣いた。ようやくふつうに食べられるようになったのは昨日あたりぐらいから。どの時点で、もとにもどればいいのかはわからなかった。それで尋ねたのに。「いい加減でよければ、とかないです」とせめてもの抵抗。「卵巣の痛みは、癌の増殖・炎症で腫れる痛みです。数日前のお腹・腸の動きに伴う痛みと違うと思います。なので、昨日もしくは今日から、食事をもとに戻しましょう」と返ってくる。ひとしきり泣いた。泣いたら、ちょっと落ち着いた。またあらためてがんばろと思う。
4月24日・19日目
昨日は泣いたけれど、甘えてるのは自分だったとあらためて思う。先生に責められないためにも、ちゃんとやると決める。寝る前に亜麻仁油15gをいつも飲んでいるが 、手指の乾燥に対策として各食後のオイルにも、アマニ油3〜5g を追加せよとの指示。(通常 アマニ油 1日 15g→ 1日 24〜30g に増量)「タンパク質の54gは、健康なときなら、良い量(orちょっと多め)です。アマニ油と同じ理由で、抗ガン剤治療後のため正常な細胞の再生をいつもより多く行う必要があります。かといって、癌に栄養を与えてはいけません。なので、今のまま2、3日は、タンパク質は50〜60gで、体調の経過を見ましょう!」
4月25日・20日目
「食事の内容は、僕の指示どおりで完璧です。できれば、1週間は このまま続けましょう」・・・!
4月26日・21日目
まだすこし皮むけは残っているが、乾燥でカサカサだった状態から、すこし潤いがでてきた。亜麻仁油効果。昨日あたりから、便がゆるみ始める。排便前後の痛みもずいぶんおさまる。歩く時に感じていたお腹の鈍い痛みも薄れてきて、歩くのもだいぶラクになってきた。鼠蹊部の膨張感と痛みも今日はおさまっている。吐き気もおさまっているので煎じ薬を一旦停止。
4月27日・22日目
タンパク、脂質、炭水化物、ナトリウムのバランスをとるのが難しい。コンビニのサラダチキンはタンパク質量がとれていいのだが、すこしナトリウム含量が高い。「塩分を減らすなら、タンパク質を、おかずではなく、プロテインを飲むようにすれば、解決しますね」ううーん。「できれば食事から摂りたいと考えています。この内容でだいたいOKであるならば、サラダチキンをやめて、鶏胸肉を自分で調理するとかにしたいと思います」と返答。
4月28日・23日目
体重がコンスタントに落ちている。カロリー的には許容範囲なのだそうだが。「チェックポイントは、1、尿ケトン体がしっかり出ているか?2、体重が減らないか?(この体重は、1週間単位の推移で見てください。)あとは、体調をみましょう」。
4月29日・24日目
髪の毛の生え具合を写真に撮って送る。「癌がどれだけ叩けているかは、僕にも未知数ですが、正常な細胞の機能は十分に発揮されていると思います」
4月30日・25日目
体重の減りが気になる。ここ数十年、見たことない数字。
5月1日・26日目
やはり体重の減り具合が、予想より早いとのこと。毎食のMCTオイルを5gずつ増やすよう指示。練馬総合病院、漢方内科受診。脾をたてることが重要なんじゃないかという指摘。胃腸の力が落ちているので、オイルを増やしても身にならないんじゃないかと。(練馬総合の漢方医N先生と食事指導のH先生は大学時代からの盟友である)
5月2日・27日目
オイル増加効果か、体重少し増える。夏からずっと続いていたおりもの、かなり減った気がする。昨日の血液検査の結果、がん患者にしては正常だとH先生から言ってもらえる。
5月3日・28日目
ここの記録、抗がん剤治療と食事療法と漢方治療のことがごちゃまぜになっている。切り離せないので、仕方なし。ひとまず血液検査上では、腎機能と肝機能の低下、そして貧血。ウルソは食後に飲み続けている。鉄剤は寝る前に飲むのを忘れがち。腫瘍マーカーの値がどうなっているかを思うと少しそわそわする。去年夏から冬にかけてどうしてこんなに進行してしまったのかという点について、H先生の見立ては漢方治療で血を補いすぎたのではないかということ。瀉するままでよかったのでは、と。結果論ではあるけれど。しばらく漢方薬は飲まない方がいいのではないかという指摘。漢方医のN先生は私を診て、脾が虚しているので、たて直した方がいいという。つまり補う処方が出たのだけれど、今回はN先生の処方に抵抗あり。漢方も、がんに対してはどのように作用するかは複雑、通常の見立て通りではいかなくなるらしい。
5月4日・29日目
昨日ぐらいから、食事療法をはじめてから抗がん剤治療の副作用を受けるまでの間に感じた、チカチカッと小さくあがる花火のような痛みを、また時折腹部と腸骨あたりに感じるようになった。腸骨は、何年か前から時折チクッと痛む場所がある。本当に小さな点の痛み。痛い場所があると、これはがんかもと思う。先生が最初の頃に言っていたこと。「今、感じている身体の状態が、健康な代謝+病気+治そうとする反応です」
5月5日・30日目
ひさしぶりにかなりな歩数を歩く。ここ一ヶ月ほどで最高値だとアプリも言う。こんなに歩けるぐらい元気になった。実際、本当に元気だ。この感じが続いてゆく、と断言するのだ。
5月6日・31日目
H先生から「体調はどうか、気になるところはないか」と。今、チカチカとした痛みで気になるのは、左前腸骨棘あたり。ピンポイントであること。ここは、がんだとわかるだいぶ前から時折、ほんのわずか、かすかに痛みを発する場所でした。関連があるのかもと感じている。あまりいろいろズバリ言われたくないなと思って聞かないでおこうかと思ったけれど、こういうことを隠しておいてももうしようがないなと。
5月7日・32日目
明日から入院。第二回目抗がん剤治療後の経過へ続く。平気だと思っていたけれど、やはり前日はからだが嫌がっているのがわかる。すこしナーバス。