introduction

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《2016年・夏》

はじめに、「これはおかしい」と感じたのはいつ頃だっただろうか。

おそらく、2年ほど前だったような気がする。
時折、水が少量、噴き出すように下着につくようになった。
おりものとはすこし違う。
無色透明、みずだった。

調べてたどり着いたのは子宮体癌についてだった。
ぐらりとからだが揺れた。
まさか、がん?
そんなことあるわけない。
健康には何の問題もないはず。
そう思いたかった。

このツイートは、その時に感じたことをあげたように記憶しているが
そうか、学校で「先端医療」の授業を受けて、調べてみようと思ったんだったかな・・・。

2年目の後期に「先端医療」という授業の中で、悪性腫瘍について
手術、放射線、化学療法、リンパケア、緩和ケア、グリーフケアサポートなどなど、
オールアラウンドで毎回入れ替わり立ち替わり、
J大から各担当の先生方が話をきかせてくださった。

2015年10月21日のツイート

この先、やりたいと思うことがすこしだけ明らかになってきたのもあって、「もうちょっと生きていたいなぁ」と思った。楽しいのはこれからではないか、と思った。だよね。ずっと「まぁ、いつ死んでもいいし」みたいなこと言ってきたけれど。

posted at 23:04:17

癌になったならば、私の肉体、精神、金銭あらゆる面に置いていちばん負担のない治療方向がきちんと見極められる先生に出会えることがなにより。それも含めて私のいのちだなぁと思う。

posted at 23:02:07

「先端医療」の授業は「癌の放射線治療」。放射線の狙いを的確に定め、的中すれば確実に治る、と。ただ問題のない臓器には照射しないようにということと、確実な線量をあてられるかどうか。J大病院の先生はなかなかにポップだ。癌になったならばみなさんから治療を受けたい。

posted at 22:47:16

20代の頃から、不正出血があって、ポリープがあるとか子宮筋腫があるということは
病院で診察を受け、知っていた。
初めて生理以外で出血した時はおののいたけれど、
病院でも、特に問題のあるものではないと言われていたし、
いつしか、不正にある出血をおかしく思わなくなっていた。
月ごとの生理のトラブルなく、すごせてきた。
日数も、経血の量も、貧血も、腹痛も、ずっと問題なくこられていた。

がんかもしれない・・・
気になりながらも、そのままにしてしまった。
生活に大きな支障がでていないことをさいわいに。
けれども、ずっと気にはなり続けていた。
どこかで、一度病院へは行かないとなと思っていた。

しかし、婦人科というのは、病院の中でも
できれば行きたくない診療科なのだな。

一昨年の秋ぐらいから、経血の量が増えだした。
体重は測っていなかったが、太ったという感覚はあった。
とくに胸が大きくなった。
まるで喜ぶことではなく、だらしないからだになったなぁと思った。
(そもそも私にとって胸が大きいことは、中学時代からコンプレックスであり続けたのだ)
その頃、通っていた学校でいやなことがあり、そのストレスのせいかとも思った。

年が明けて、去年2016年の4月。
経血のかたまりが、突然でてきた。
特に生理だったわけでもないから油断していた。

石神井公園の無印に飛び込み生理用の下着を、近くのドラッグストアでナプキンを購入。
さいわい、ゆったりとした股下の服で出かけていたので、外からわかるシミには至らずに済んだ。
それにしても、大きなかたまりだった。
まさしくレバーだった。

それから2週間も経たないうちに、またおなじことが新宿でもあった。
またルミネの下着ショップに飛び込み、生理用の下着を買った。

こんなことが続いていいわけはない。
出かけるのがすこし怖くなった。
病院に行かなければ。

去年の4月は、立て続けに沖縄、台湾と出かけたが
沖縄でも台湾でも、懸念されたようなことは起こらずにすみ、楽しい旅となった。
それで、病院を探すのが遅れた。

生理は月に一度来ていたが、経血量はやはり多い。
そして時々はかたまりも。

病院は、ネットで検索して、
できるだけ近所で評判のよいところ、ネットから予約できるところにした。
そして初診予約は6月7日になった。

2016年6月7日のツイート

2時間炒めたたまねぎ。今日はあんこも作ったし、ねりねりいりいりの日だった。こういう時には、料理だ。 pic.twitter.com/1PUar3SbiZ

posted at 22:44:37

なんだかかなしいのは、天候のせいだと思おう。オニオンスープでもつくろ。

posted at 19:28:51

しっとりした空気の中、なんだかあんぱんが作りたくなり、あずきを炊いているなう。

posted at 13:35:19

肚を括って受診。検診のための細胞搔き出し、痛かった。検査結果は約20日後に。

posted at 12:27:27

2016年6月8日のツイート

18年間が詰まった涙がでた。本当にごめん。

posted at 00:25:29

こないだ、Eテレのドキュメントで「生きたい」という岩崎さんのコトバを聞いて、私はこれまで「いつ死んでもいい」と言っていた自分を恥じました。今日はボロボロ泣きながら「やっぱり生きたい」と思いました。自分のからだに対して本当に申し訳なく思っています。

posted at 00:24:10