抗がん剤治療

抗がん剤治療開始 入院当日

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4月4日に入院、5日から抗がん剤治療が始まった。

スーツケースに荷物を詰める。
もうそれだけでどこかへ旅行に行くというモードになり、少しテンションが上がる。
気持ちの中にかすかなわくわく感があるのは否めない。
オメデタイところもあるのだ。

病院へは11時ごろに入り、入院手続きをすませて9階の病室に向かう。
看護師さんにベッドまで案内していただき、用意された寝巻きに着替える。
(寝巻きは1日200円で貸してくれる。何度でも取り替え可能だし、借りたほうがいい。)

病院は、江東区のウォーターフロント。
ベッドからはとても眺めがいい。それだけでもかなり快適だった。

受け持ちの看護師さんがフロア案内をしてくださった。
ものごころついて、ほぼはじめての入院。
看護師さんから「ドキドキしますよねー」と言われたが、あまりドキドキしない。
実習で2度、計2週間にわたって大きな病院の裏側や病室に入らせてもらってるという経験は
大きかったと思う。

ドキドキはしないが、そわそわした。
食事やシャワーの時間が決まっていて、それが気になるせい。
普段、決まった時間割で過ごしていない私は、
時間が決まってることに対してプレッシャーを感じるのだ。

病院で出会う看護師さんはみんな、学校で出会ったクラスメイトに見えた。
こんなふうに仕事してるんだって。
そして、その看護師の友人から「今度は患者の立場から発信してね」とのおことばをもらう。
ハイ。

病院でもひそかに食事制限を続けた。
案外、食事に関しては特に監視されておらず、「しっかり好きなもの食べて」と言われる。
食べられなかったら、食べやすいこんなのにも変えられるって。
メニュー見たら糖質モノばっかりだった…。

病院の薬剤師さんはとても丁寧に
図表を使ってわかりやすく簡潔に、使用する薬剤の説明してくださった。
でも、「こういう病気になったら自粛しないとという方もいるんですけれど、
自粛なんてしないで、家帰ったらアルコールも飲んでいいですからね。
好きなもの飲んで食べてすごして」と言っていただく。
けれども、もう十分、一生分はいただいたので、今は酒類をもとめる気持ちがまるでない。
あとは、元気になったら嗜む程度を、
本当のそのままの意味で、いただけたらよいなとは思っている。

入院当日は、ほとんどやることもなく、
それでもなにか気持ちが落ち着かずそわそわしっぱなしだった。
窓の外にはきれいな夜景。
消灯過ぎても眠気は訪れず、ほぼ一睡もできないまま夜が明けた。