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からだは思考に従う

がんになって抗がん剤治療を受けた際、
副作用で髪の毛が抜けた。

抜けると言っても、全部きれいには抜けず、落ち武者状態。

なので、ある程度抜けきったところで
バリカンで3mmに刈った。
相方も自分で頭髪を刈っているので
たまたまありがたいことにバリカンが家にあったのだ。

治療が終わると
髪の毛は生えてくるようになったが
あまりの軽快さに、少し伸びると刈るようになった。

 

10年ぐらい前、坊主頭をした20代の女性に出会った時、
かっこいいと感じて、あんなふうにできたらと思った。
なので、抗がん剤の副作用で髪の毛が抜けることも
私にとってはそれほど苦痛ではなかった。
坊主頭ができるな、願ったり叶ったりなどと思っていた。

 

坊主頭になって、知らない人から
よく声をかけられるようになった。

「頭の形がいいですねぇ」「ステキ」「かっこいい」

トイレで声をかけられることが多いかな。

みんな、しみじみと漏れ出てしまうという感じで声をかけてくださるので、
「そんなことないですよ」などといって否定せずに、
そのまま受けとって「ありがとうございます」とこたえている。

(ちなみに地下足袋を履いていると、年配の方から声をかけられる。
なんにせよ、知らない人が話しかけてくれるとなんだかうれしい)

 

最近出会った人には伝えていないので
「がん?」と思われる方もいると思う。

私は子宮体癌のステージ4Bという、
人が聞いたら「あの人、死んでしまうのね」
と内心思ってしまうのも無理ない病態だった。
2年前のことである。

「がんになって然るべしだった」、
と告知された時に私は思った。

そして、4Bというギリギリを突きつけられて
「本当にどうしたいの?」と自答した。

それまで「いつ死んでもいい」などと、
精一杯生きてもないのに言ったりしていたので
(当時は精一杯のつもりだったけれど、つもりにすぎなかったと
今から当時の自分をふりかえるとそう思う)

「じゃあ、どうするの?」
とからだが示してくれたのだと思った。

治療が終わった今(経過観察中で3ヶ月に一度は病院へ行く)、
本当にがんだったのかなぁと自分でも思うほど、元気にすごしている。

 

 

入院中の写真。どちらが私かわからないという声ももらったが、左のギョサンを履いてる方が私。右は同室だったミキちゃん。治療中はなんどもやりとりしあっていたが、いまは連絡が途絶えてしまっている。どうしてるかなぁと時々思う。

 

からだは思考に従う

本当にそう思う。
私が「そうだと思う」こと。
その思うことが、からだに反映される。

がんになったこともそうだし、
がんの治療が驚くほど成果をあげて
とんとんと快癒していったことも。

 

 

治療は、抗がん剤と食事療法を併用した。
アロマテラピーも漢方薬も鍼灸も試した。
全てが功を奏したと感じている。
これで私は治るし、がんでは死なないと思っていた。

 

抗がん剤も、本当によく効いた。
副作用で寝込んだとしても、そこからの立ち直りが早かったのは
食事療法を併用したからだ。

私に使われた抗がん剤はとても強い薬剤だった。
(がんの原発巣、そしてがん種によって使われる抗がん剤が違う。
副作用が出にくいものもあれば、大きな影響の出るものもある)

けれども、食事療法で
しっかりと栄養素をからだにいれていたら
副作用はずいぶんと軽減される。

そして抗がん剤がよく効いたのも、
細胞を構成するための栄養素が満ちていたからだ
と感じる。

「がん細胞をたたくことよりも、正常な細胞をつくっていきましょう」

これは、食事療法指導の先生から言われた言葉だが
いまでは私を構成するものとなっている。
(このことばは、いろんな場面に応用できる)

この経験は大きいと今更ながらに思う。

 

 

ちゃんと食事をするだけで必要な栄養素がとれていると
思っていたし、だからこそサプリメントの類も否定してきた。

サプリメントをとることは不自然なことだとも思ってきた。

けれども、軽快に動くようになったからだを感じると
必要な栄養素は満たされていた方がいいと思う。

今は病気じゃないという方も
基本的には栄養素は不足していると考えられる。
そもそも、地球上の土壌に人間に必要な栄養素が不足してしまっているからだ。
(WHOが40年ほど前にそう発表したのだそうだ。
そこからアメリカはサプリメントの研究開発が盛んになったのだそうだ。
今、このソースを探しているが見つからず。見つかったらお知らせする。)

 

気分障害、うつ、発達障害、認知症などなど。
これらの状態は栄養素の補充で改善される例が多々見られている。

栄養素とは、ビタミン、ミネラル、脂質、タンパク質。
そして炭水化物(食物繊維、糖質の総合)。
必要な栄養素のうち、みたされているのは糖質だけ。
みたされているどころか過剰になっている。
サプリメントで補うのは、これら不足している栄養素である。

昔に比べると栄養状態はよくなっているはずだという人は多い。

昔の栄養失調とは違うので、
現状については、新型栄養失調と名付けられている。

今は病気じゃなくても、栄養素が足りない状態による未病である人は多い。
病気と診断される症状がおもてにあらわれていないだけで。

 

これまでに出会ってきた人が
できれば肉体を離れるその時まで
自分という意識がすこやかであってほしいと願う。

もうすこし、自分の経験からの話をしてもいいと
あらためて思う。

私は80歳を過ぎても、自分の足で歩き
そして見聞を広げたいと考えている。

そのためには、なにが大切?

もう一度思い出したい。

からだは思考に従う。

 

おもしろいものだけれど
その思考も
からだを整えると変わる。

こころとからだとは、
おなじものを見ているその側面をいうに過ぎない。
つながっているどころではない。

 

お話会を開催します

 

記事のトップ画像は、2017年3月に撮った治療前の私。
髪の毛が抜ける前にパーマをかけた。
どうせ抜けるならばとスパイラル。
もっとグルングルンにしたかったのだけど。

 


ABOUT ME
知詠
近畿大学農学部食品栄養学科卒業。研究テーマは「カビ」。卒業後は、食品会社で研究職。乳製品もどきを分析したり開発したりで6年半。1995年の阪神淡路大震災をきっかけに身一つでできることをしようとマッサージをはじめる。2001年アメリカ、エサレン研究所にてトレーニングを受け、ボディワークをはじめる。同じ頃にはじめた気功で「自然が先生」という教えに出会い、ひとのからだとこころのふしぎについて考えつづけている。2017年、子宮体癌4b診断。標準治療をはじめるのと同時に食事を見直し、あたらしい細胞をつくっていくためには食が土台だと体感。あらためて、「生きているとはどういうことだろう」をテーマにかんがえうごく場「空-くう-」を主宰。