ブログ

感く

清瀬駅は同じ沿線にあり、うちからも近いのだけれど、今日はじめて降り立った。

国立ハンセン病療養所が清瀬にもあるということを知ったのは、
樹木希林さん主演の映画「あん」によってだったと思う。
(うーん、実際どうだったか…。けれどもあらためて意識できたのはこの映画によってだ)

ずっと気になりながらも訪れることなく日が経ってしまっていたが、
今日は若松英輔さんが志樹逸馬の詩について講演してくださるということで
ようやく足を運ぶことができた。

清瀬駅からだと歩いて30分ほどかかるが、初めての地を味わいたくて歩いた。
武蔵野の雑木林は昼過ぎであってもすでに黄昏ている。
でもこの寂しみは好きな感じだ。
(誰も住んでなさそうなとてもいい家があった。
こんな家を好きなように脳内リノベすることは私の趣味の一つである)

 

先日、イチローが動画の中で「まわりに感じようとする人間がいるか」
ということを語っていたが、

感じるとはうごくということ。
「感く」と書いて「うごく」とも読む。

他人の目には見えず、
傍目に大きな動きもなく、
ただ、わたくしのからだ中に響きわたっている。
共振している。
そのことを感動といっている。

美は響きだと常々思っているが
うつくしいと感じている時
わたくしのからだは微に細動している。

いや、本当に感じている時には
言葉はない。

うつくしいという言葉は
知覚であてはめたにすぎない。

 

美とは、視覚のみからおこる感覚ではない。
その「気」にふれて、からだが動かざるを得ないのだ。

わたくしをふるわせる、
畏れおののかせることも美。゜

 

ハンセン病資料館の図書館にはあらためてまた行きたい。

夕焼けを眺めに出たらふわりと桜葉のにおいがした。
敷地に並ぶ古木のうつくしいこと。

 

(そして、偶然ひさしぶりにお目に掛かれた方々がいらしたことも、
今日という日にふさわしく)


ABOUT ME
知詠
近畿大学農学部食品栄養学科卒業。研究テーマは「カビ」。卒業後は、食品会社で研究職。乳製品もどきを分析したり開発したりで6年半。1995年の阪神淡路大震災をきっかけに身一つでできることをしようとマッサージをはじめる。2001年アメリカ、エサレン研究所にてトレーニングを受け、ボディワークをはじめる。同じ頃にはじめた気功で「自然が先生」という教えに出会い、ひとのからだとこころのふしぎについて考えつづけている。2017年、子宮体癌4b診断。標準治療をはじめるのと同時に食事を見直し、あたらしい細胞をつくっていくためには食が土台だと体感。あらためて、「生きているとはどういうことだろう」をテーマにかんがえうごく場「空-くう-」を主宰。