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グリーンブック

いい映画だった。
主役の二人の掛け合いがとてもいい。
そして、音楽も。
ロケーションも。
映画館の大きなスクリーン、そしていい音で観たい映画。

 

「メリーに首ったけ」という、
キャメロンディアスが主役のおかしな映画があって
私はそのおばかな映画が大好きだったのだけれど
その映画を撮った監督だとあとで知って驚いた。

「グリーンブック」の中で繰り広げられる掛け合いのおかしさも納得。

 

「グリーンブック」は第91回(2019年)アカデミー賞作品賞を獲得しているが、
批判も多い映画なのだということを、これもまた観た後から知った。

映画の世界には「白人の救世主」と「魔法の黒人(マジカル・ニグロ)」
という言葉があるのだそうだ。

 

私は、黒人の奴隷制度を描いた映画になぜだかひかれて観てしまう。

パッと思い出すのはこれ。
とても痛い映画である。

(かつてのブログには結構観た映画のことを書いていた…)

 

小学6年の時、学芸会で「アンクルトムの小屋」をやったことをふと思い出す。
担任の先生が熱心で、小学生にしては完成度の高い演劇になったと
クラス内でも自負した記憶がある。

あらためて調べると、ストウ夫人が書いたこの物語によって
奴隷解放運動へと、そして南北戦争への引き金となったとあった。

(そういえば、「ルーツ」というテレビドラマも当時放映されていた。
クンタキンテという名前の少年が主人公だった。)

 

人が人を貶めたり、殺めたりする、
よくそのようなことができるものだと信じられないようなことが
今も世界中にある。

差別はなくなっていないし、なくならない。
「グリーンブック」への批判理由を読んでみるとなるほどとは思う。

 

暗い気持ちになるニュースは多々あるし、
人はこれほどまでにも残酷になれるのだと思う。
その芽は、私の中にもある。
それは人の中にあるものだと思っている。
知っておいたほうがいい。

 

それでも、人には善(≠良)もある。
善がなにかを本当は知っているから、
「よくありたい」と望む。

「こうでありたい」「このようであろう」という希望があるほうを私は選ぶ。
人にある、私にもある悪意を知った上でも。
(悪意があると知ることで自分を嫌ったり、卑屈になることはない。
誰しも、人はそういうものなのだということだけ)

この予告編の中にもでてくる
“It takes courage to change people’s hearts.”
という言葉。

「彼は人の心を変えられると信じているから」と字幕にはあるけれど
「人の気持ちを変えるには勇気がいる」というところか。

自分はどうするのか、を考え
それを掲げつづけることを「精神」という。

It takes courage to change people’s hearts.
に表されるものと同じだと思った。

 

おなじ「人」であるはずなのに
おなじ「人種」だと思えない、
そのような不寛容がこのような虐殺を生む。
そういうこともできるのが、「人」だ。

そのことを忘れずにいようと私は思う。

そして同時に、この言葉も忘れない。

It takes courage to change people’s hearts.

これは、他者を変えようということよりも、
自分自身の意識のことであると思う。


ABOUT ME
知詠
近畿大学農学部食品栄養学科卒業。研究テーマは「カビ」。卒業後は、食品会社で研究職。乳製品もどきを分析したり開発したりで6年半。1995年の阪神淡路大震災をきっかけに身一つでできることをしようとマッサージをはじめる。2001年アメリカ、エサレン研究所にてトレーニングを受け、ボディワークをはじめる。同じ頃にはじめた気功で「自然が先生」という教えに出会い、ひとのからだとこころのふしぎについて考えつづけている。2017年、子宮体癌4b診断。標準治療をはじめるのと同時に食事を見直し、あたらしい細胞をつくっていくためには食が土台だと体感。あらためて、「生きているとはどういうことだろう」をテーマにかんがえうごく場「空-くう-」を主宰。